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2010年1月 9日 (土)

絵本選びに失敗したこと

越前市の講演をきっかけに,湊小学校のことをいろいろと思い出しています。

日本語クラスの担当の先生に,「子どもに絵本を読んでやってほしい」と言っていただいたことがあります。6年生の男の子でした。教室には何冊か絵本が用意されていて,先生が選んでくださった5~6冊の中から,どれでもよいと言われました。

私は子どもに絵本を読んであげるなんて初めてなので,うれしくて,「どれがいいかな~」などと子どもに選んでもらいました。…で,その子が「適当に」選んだのは,忘れもしない「西行法師物語」でした。

読み始めてすぐ「しまった…」と思いました。出家,都,帝…など,日常生活には決して出てこない言葉が次々とでてきます。そもそも「法師」って?

時々,説明をはさみながら読み進めるものの,その子は困ったような顔をして,明らかにつまらなそう。私に気を遣って黙って聞いてくれているのだというのがよくわかります。もっとちゃんと準備してから読んであげられたら,と思うと本当に申し訳なかったです。

「自動車 ブーブー!」のような絵本を卒業した高学年の子どもに物語を読んであげるのは,実はとても難しいのですね。もしかしたら,日本人の子どもも,似たような状況があるのでしょうか。日本人の子どもに「西行法師物語」はどう理解されるのか?子どもは,日本人も含めて私にとって未知の世界です。

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外国人児童生徒」カテゴリの記事

コメント

富山県で外国人の子どもの学習支援に携わっています。
外国人の子どもに「絵本を読ませる・読んでやる」活動も行っています。日本語指導に有効なやり方の一つです。しかし、かなり配慮しないと指導する側の独りよがりになりやすいです。このコメントの枠内では言い尽くせない面が多いのですが、一つは適切な素材を選ぶことです。私が最初にやったのは、同じ絵を多言語で読むことです。題材の例は「デジタル絵本」で検索します。同一の画面を日本語と中国語・タガログ語・韓国語で子どもが読む活動をしたことがあります。他の例では、ポルトガル語を母語とする人々の協力で、ブラジル民話を採録し、描画し、文章をつけました。絵と音声(日本語とポルトガル語)を併用します。(これらは無料で提供できます)。他には市販されている多言語の絵本やパソコン素材もありますが、ご希望であればお知らせできます。日本語初級レベルでは「ミッケ」という本を使っています。また、公立図書館などで「多言語絵本読み聞かせ会」をしているところがあります(白山市も)。100円ショップにも多言語絵本(実際は350円?)があります。研究・実線グル-プとしては「多言語絵本の会レインボー」などがあります。

米田様、貴重なコメント本当にありがとうございます。サンダーバードの車中で携帯から書いております。連休中パソコンが使えないため、週明けにあらためてお返事させてください。本当に嬉しかったです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

絵本は意外と難しいというのが、私の実感です。

名詞もそうですが、民話のようなものには方言が多く、外国人が理解するのは大変です。
これは日本の絵本にかぎったことではなく、英語の絵本も同様で、
私はかつて英語の本を読む手始めに絵本を借りてきたのはいいけれど、
分からないことだらけで、一ページで投げ出してしまったことがあります。

でも、絵本の魅力には捨てがたいものがあるので、、
帰国を前にした最後のレッスン(大人対象)には、現代の絵本を取り上げることにしています。
また、擬音語・擬態語に興味を持つ人には、折に触れて絵本を紹介します。

「かちかち山」は大変でしたけど、擬音語の魅力だけはわかってもらえたようでした。

りぶろさん、コメントありがとうございます。本当にうれしいです。う〜ん、やっぱり絵本は難しいのですね。(携帯より)

富山市の米田です。
連絡をとってからずいぶん時間が経過しました。
私は相変わらず富山駅前のCIC3階で外国人の子どもたちの日本語支援を行っています。ほとんどが日本語ゼロで来日した者で、ボランティアが1対1の個別指導をしています。現在8名の小中学生です。
さてトヤマ・ヤポニカhttp://kokucheese.com/event/index/466051/の友人から「地域日本語教育教育実践の明日~内容重視の批判的言語教育の枠組みで捉えなおす」をテーマとした研究会の連絡がありました。
6月24日13:00~ 富山市民プラザです。ご興味をもたれましたらどうぞ。
お知らせまで。

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